本日の日報のテーマは「ネタ探し」です。
「ネタの枯渇問題」は、コンテンツ制作ご担当者にとっては根深いテーマと言えるでしょう。その課題に対して、挑戦してみたいと思います。
(大風呂敷広げた感じになりましたが、ちゃんと上手に畳んでいきます。。)
ざっくりまとめるとこんな感じです。
- 先日、C-drivenにお客さんがいらっしゃった。ありがたや。
- そのときの質問が「ライターさんってどうやってネタ探すの?」だった。
- その場では、それっぽい話をしたと思うけど、改めてどうやってネタ探すんだっけ? と思って振り返ってみた。
- 正直なところ、実はコンテンツマーケティングの視点で作るコンテンツでは、「ネタ探し」なんてする必要はどこにもなかった。
ざっくり部分だと、だいぶ元も子もない話に見えます。
というか、自分で書いておきながらなんですが、割と嫌な感じです。
ですが、読み進めて頂ければ、あながち突飛な話でもないと感じて頂けるのではないでしょうか。。
お手すきの時にでもお読み頂いて、「それは分からんではない」とか「ちょっと違うんじゃないか?」とか、いろいろ思いめぐらせて頂くことができたなら、この記事は、ある意味、役目を果たしたことになるかなぁと思う次第であります。
では、肩の力を抜きつつ、お楽しみください。
本題に入る前にひとつ。
「ライターさんって、どうやってネタを探すんですか?」という質問についてちょっと意識してみましょう。
さて、みなさんの思う「ライターさん」はどんな方でしょうか?
文章が上手い人、博学な人、ちょっと変わった人、などなどあるかと思います。
テーマややりたいことを説明して依頼したら、文章があがってくる、ということに驚きを感じた方もいらっしゃることでしょう。
でも、もちろん、ライターは最初からあなたの投げかけたテーマについて、何でも知っているわけではありません。
中にはそんな人もいるかもしれませんが、おそらくそれは、踏んできた場数であったり、経験値の高さゆえ、です。
裏返すと、経験があって場数を踏んでいれば、初めて接する分野であっても、記事が書けるのはこのためです。
というのも、記事を書くための大まかな流れは「事象(ネタ)を理解する(→自分の中で一旦落とし込む→)構成を考える→書く」なので、書く技術や能力というより、理解する技術や能力があれば、だいたいのことはなんとかなる、というわけです。(文章の良し悪しはともかくね!!)
ちなみに、専門系(例えば、科学雑誌に掲載する論文レベルのもの、●●新聞でのコラムなど)はちょっと特殊なので、これには当てはまらないでしょう。
あの方々は、事象を認識したり意見を練り上げたりした知的探検の後に、たまたま文章というカタチにして世の中に発信した、ということでライターとは違った分類になります。
…なのですが(だからこそ?)、何を目的に据えて書くか、を明確にする必要が発注側にはあります。
例えば、Aという製品について書いて、と言われると…
- 解説、トリセツ系
製品の成り立ち、スペックなどを解説する目的で分かりやすく書く - 販促系
Aという製品を売りたいので買ってもらえるように書く(煽る、とか言う場合もあります) - 認知促進系
Aという製品をXXという職種のXXというようなプロジェクトを抱えている方に読んでもらいたいので書く - マーケティング系
Aという製品(またはその類似品)を検討している人にとって、有益な情報を書き、そうすることで次のアクションをアシストする
まだまだあると思いますが、少なくとも3つくらい、ライターが依って立つ視点があり、それぞれが好きな視点から記事を書くことになります。
(もし、過去に「いや、こうじゃなくて…」という経験をしたなら、それはこの部分で意識合わせができていなかった、と考えられるかもしれませんね)
特に、3と4はちょっと「?」となるかもしれません。字面だけでは伝わり辛いかと思います。ちょっと違いを例示するなら、こんな感じでしょう。
- 読み手の課題を想定しているか
- それを解決するための過程として記事を用意したか
- さらに、次のアクションを読み手が起こしやすいように配慮がなされているか
1、2、3は今までもよく受発注されていたと思うのですが、4はいわゆるコンテンツマーケティングに近付くので、このあたりが明確になっていないと、ライターさんが戸惑ってしまうのは想像に難くありません。
また、4の原稿を書く場合、製品・サービスと利用シーン、利用者の抱える課題などなど、多種多様な事前情報をしっかりと飲み込んでおく必要があります。
深く知ったり、視点違いで慮ったりしなきゃならない情報など、書く前に準備するべきことが多岐に渡る、というのが4が1〜3と違う最大のポイントだと思います。
じゃあ、どうやってその辺に共通認識を持たせるか…。
ここが、今日の日報のキモです。
ここまで読んでくれている方がいらっしゃるといいのですが…。閑話休題。
それこそが、見込み客(=検討段階で関連する様々な情報を探しているであろう読者、つまり“辛口”読者!)のペルソナを設定する最大の理由のひとつであり、検討から購入に至るまでの道のりを想定するカスタマージャーニーを作成する理由であるかと思います。
並行して、ライターさんは、プロダクトの成り立ちや特徴、利用イメージ、そのほか「譲れない思い入れ」などなど、知っておくべき、やっておくべきことはたくさんあります。
(…結構、大変やな。。)
で、ペルソナやカスタマージャーニーが整ってくると、むやみにネタを探す、という行為をする必要がまったくなくなります。皆無です。(多分)
なぜなら、
「こういう課題がある人にこんな情報があったらいいだろうから」という視点でネタを思いつくからです。あとは書くだけでいいんです。
そこに、検索ランキングで上にいきたいから、といったSEOの視点や最低限必要なプロダクトのスペック解説のコンテンツなどを織り込んでいくことは必要ですが、それは「ネタを探したあと、記事が書かれたあと」の話にしちゃいましょう。
検索上位になるためのコンテンツは必要なのかもしれませんが、もし、コンテンツを作成する目的がマーケティングだったり、見込み客との“対話”なのであれば、検索上位を狙うことにことさら執着するのは必ずしも良いことではないと思います。
少なくとも、順番が逆になってはいけません。
とまあ、こういう理由から、コンテンツマーケティング視点で作るコンテンツの場合、ネタを探す必要はない、と思う次第です。
「ここまで読んだけど、やっぱりネタ探しに困っている!」
「ペルソナもカスタマージャーニーも作ったけど、やっぱりネタが出てこない!」
「ネタ探しに飽きたところだったんだけど、もうちょっと詳しく説明して」
といった方は、ぜひご一報ください。
株式会社C-drivenは、コンテンツマーケティングに資するコンテンツ作りを支援するべく、お客さまと一緒に考えます。
では、今日の週報はこの辺で。ありがとうございました。